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NECグリーンロケッツ 遂に神戸製鋼の壁を破る!

 0−72。この数字は今から12年前、当時から無敵を誇っていた神戸製鋼との初対決でのスコアである。以後、対戦すること6度、ことごとく神戸製鋼の壁に跳ね返されてきた。あれから12年の月日が経過し、実に8度目の対戦で遂に”鬼門”を超えたグリーンロケッツ。今、万感の想いで試合を振り返ろう。

▲敵ボールスクラムの球出しにプレッシャーをかけるマーシュ、サウカワ ▲前半28分、熊谷の突進から大東(功)のトライが生まれる

 試合前、完全なる挑戦者と化したNECグリーンロケッツフィフティーンには全く気負いが感じられなかった。LO熊谷、FLサウカワのツインタワーを擁するグリーンロケッツは、開始早々ラインアウトで優位に立つ。ゲームプラン通り、SO岡野のロングキックで敵陣深くに攻め込み、ラインアウトで神戸製鋼にプレッシャーをかける。ツインタワーが幾度となく神戸製鋼ラインアウトをキャッチしたグリーンロケッツは、課題であった序盤戦を優位に進める。そして前半6分、神戸製鋼ゴール前ラインアウトから得意のモールを形成し、一気に押し込んでサウカワが先制トライ。過去7度の対戦で初めて先制トライを奪う。その後、神戸製鋼の攻撃にも組織ディフェンスが完全に機能し、攻撃の糸口さえ与えない。迎えた前半27分、神戸FBミラーの上げたハイパントを熊谷がキャッチし、中央突破を図り、サポートしてきたFB大東へ絶妙なパス。大東がそのまま40mを走り切り左中間に飛び込み10−0。続く前半38分にもトライを重ねたグリーンロケッツが神戸製鋼の攻撃を1PGのみに抑え込み、15−3で前半を折り返す。後半に入るとグリーンロケッツの勢いは更に加速する。「立ち上がり10分までにトライを取りたかった」(箕内キャプテン)の言葉通り、後半10分、ラインアウトを起点とした連続攻撃から最後は久富がラックサイドを突いてトライ、ゴールも決まり22−3とするとスクラムでも神戸製鋼を圧倒。30分、39分とスクラムから見事なまでのサインプレーで神戸製鋼ディフェンスを粉砕し、トライを量産する。守っても大畑、元木、ミラーらのタレント集団を”グリーンの壁”がシャットアウト。僅か1トライに抑える完璧な戦いで34−10のスコアで宿敵・神戸製鋼を撃破した。

▲この日2トライ、大活躍の核弾頭サウカワ ▲後半9分、神戸製鋼の反撃をくじく、久富のトライ

 12年前、屈辱の72失点で味方サポーターからも罵声を浴びせられた。翌年、8−43の完敗にも、終了間際に執念の初トライを奪う。西原キャプテン(当時)はこのトライを「部員全員で奪ったトライ。このトライが必ず神戸を倒すトライに繋がる」と称した。その後、1997年には世界の”カーワン”が加入し、神戸製鋼に肉薄するほどにまで成長。偉大なプレーヤーから勝つ事への貪欲さとNECラガーであるプライドを学んだ。カーワンの引退試合となった2000年2月20日、試合終了間際に現役最後のトライを奪った彼は試合後、フィフティーンに日本語と英語でこの言葉を授けた。「No Pain! No Gain!NECプライド、ファイティングスピリット、本当に凄い。必ず神戸に勝てるよ。僕、NEC大好きね。」。そして、2004年2月15日、多くの足跡を積み重ねたグリーンロケッツは新たな歴史に名を刻んだ。
 箕内キャプテンは試合後、「神戸製鋼戦での勝利が自信になったことは事実。ただ、いつまでも勝利に浸っている時間はない。神戸製鋼はひとつの通過点。打倒東芝府中に向けてチーム力をさらに上げていきたい」と優勝請負人のターゲットは既に東芝に向けられていた。2004年2月22日(日)、マイクロソフトカップ決勝戦。国立の聖地にもうひとつ新たな歴史を刻むために東芝府中との頂上決戦に挑む。

 
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